渡辺内科・消化器科医院
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コラム

肝臓病と食事(1)
肝臓病の食事療法というと、高蛋白高カロリー食が定番となっていました。そもそもは、アルコール性肝硬変の患者さんに対し、高蛋白高カロリーの群がそうでない群よりも予後が良好であったという、アメリカでの成績に基づいています。ですから肝臓病一般に通用するものではなく、むしろ過栄養に傾きやすい現在の栄養事情を考えると、バランスのとれた食事を心がけることが大事でしょう。高カロリーむしろ脂肪肝を引き起こす可能性がありますし、逆に脂肪肝では、その成因にもより、カロリーを制限する必要があります。肝硬変の場合は複雑です。肝機能が低下し、蛋白合成能が低下すると、浮腫や腹水が生じますので、蛋白摂取は必要です。しかし、脳症伴う非代償性肝硬変の場合は、蛋白は神経毒性を有するアンモニアの前駆物質ですので、むしろ蛋白制限が必要になります

肝臓病と食事(2)
肝炎の食事療法も様変わりしました。かつては肝臓病ではレバーの摂取を勧められることもありましたが、現在では、場合によっては避けるべき食物になっています。特にレバーに豊富に含まれる鉄が問題となります。慢性肝炎では、病気の進行とともに肝臓内の鉄が増加します、鉄は活性酸素の発生源となり、肝細胞を障害します。慢性肝炎では肝臓内の鉄の量とALTや血清フェリチン値と相関します。鉄を取り除くと血清フェリチンとALTは低下します。活動性の高い肝炎の場合、肝臓内の鉄を減らすため、瀉血療法が行われる場合もあります。食事からの鉄分摂取を控えるだけでも有効であるという報告もあります。レバーやほうれん草、ひじきなど鉄分の多い食品の摂取は控えた方が良いかも知れません。この際、貧血やビタミン不足に注意し、バランスをとるように考える必要があります。


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