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脂肪肝について(1)
脂肪肝は肝細胞に脂肪が多量に貯った状態で、肝組織中30%以上の肝細胞に脂肪滴が認められる場合をいいます。 原因は、肥満や過栄養・高脂血症・糖尿病・アルコール多飲などです。ごくまれに、副腎皮質ホルモンやテトラサイクリン系抗生物質などの薬物性や栄養障害・妊娠に伴う場合などがあります。肝機能検査では、GOT・GPTやコリンエステラーゼが軽度に上昇します。一般に、GOT・GPTはGPT優位で、100前後までの事が多いのですが、正常値の場合や200くらいまで上昇することもあります。ただしアルコール性の場合はGOT優位の事が多く、さらにγ-GTPの上昇が特徴的です。診断は超音波検査やX線CT検査で可能です。特に、超音波検査はごく軽度な脂肪肝の診断や半定量的評価が、またX線CT検査は定量的評価が可能ですので、経過観察にも有用です。
脂肪肝について(2)
日本肝臓学会総会が6月24・25日開催されました。その同じ日に、一つの大きな決断がありました。生後4ヶ月の劇症肝炎の幼児を救うべく準備された脳死肝移植を中止するという決断でした。外観上正常と思われていた移植肝が組織学的には脂肪肝で、移植に適さずという判断でした。このことは、脂肪肝といえども予備力の低下があり、大きな負荷には耐え切れない可能性があることを示しています。 脂肪肝自体は直接命に関わる疾患ではありませんが、脂質代謝の異常を表しており、内臓脂肪症候群として心・脳血管障害の誘引となる可能性もあります。更にアルコール性の場合は、肝臓の線維化を引き起こすので、進行すると肝線維症やさらには肝硬変になることもあります。治療に関しては、その原因や原疾患をコントロールすることが重要であることは言うまでもありません。
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